とにかく良い製品を作るために
アウトドア業界を革新する
創業以来、数々のアウトドア業界の常識を覆し、革新的なアウトドア製品でアウトドアスポーツの可能性を広げてきたアークテリクスは、今もバンクーバーを拠点に、最高品質の物作りに取り組んでいます。工業ビルを改装し新設したデザインセンターではデザインと物作りのすべてを他の第三者に依存せず、「とにかく良い製品を作るために“完全に自由”に、従来のアウトドアスタイルに挑戦」しています。世界でも稀にみる最先端のデザインと卓越したクラフトマンシップに溢れる製品開発のために誰からも自由であることが、アークテリクスを特別な存在にしています。
新しいデザインを新しい生産方法で
人間が作るハイテク・アウトドアウェア
「ARC’One(アークワン)」は、常に新しいデザインと新しい生産方法の開発に挑戦し続けています。「アークテリクス」の製品の中には、「アルファSVジャケット」(工程数190、平均生産時間259分)のように生産に数時間を要し、完成品までの工程が数百にのぼる製品もあります。手がける職人には、ハイテク素材の裁断に始まり、プレス、縫製、テープの貼り付けのタイミングなど繊細な技術が必要になります。アークテリクスのすべての製品は機械ではなく、本当に人の手で作っています。
最先端の素材とクラフトマンシップ
純粋にクオリティを追求する
アークテリクスの最深部である「ARC’One(アークワン)」では大型機械はほとんど使用されず、手作業で製品が完成されます。アークテリクスの技術の核心の一つである圧着や熱ラミネート加工も、熟練の職人の手によって革新的な製品に昇華され、最先端の素材と徹底したクラフトマンシップによって命を吹き込まれます。「もっと丈夫で、もっと軽く、もっと革新的なアウトドア製品を作りたい」。更なるクオリティを純粋に追求し続けるアークテリクスのブランド哲学は、設立当初から今も息づいています。
世界の素材メーカー、工場と連携する
業界スタンダードを牽引する物作り
アークテリクスの世界中での生産数に占める「ARC’One」のシェアは10%。グローバルなアウトドアブランドに成長した「アークテリクス」が世界で最高水準の物作りを維持することは、独力ではできません。「ARC’One」で磨き、洗練させたクラフトマンシップや知恵の数々を、素材メーカーや世界各国に21ある生産工場と共有し、バンクーバーと同水準の物作りが可能となります。アークテリクスの製品は、世界中の職人たちが「世界最高の物作り」に取り組んだ成果と言えます。
INTERVIEW
アークテリクスで働く人に聞いてみました。アークテリクスって何ですか?
WHO WE ARE, WHAT IS ARC’TERYX?
美しく、オリジナルな色を生み出すアークテリクスとは
カルチャー、スポーツの喜びを作りだすものです。
イアン・ホフマンさん
IAN HOFFMAN
Senior Manager Colour Design / カラーデザイン シニアマネージャー
アークテリクスのカラーとは。
アークテリクスのカラーは、とてもユニークです。アークテリクスに使う美しい色(カラー)のすべてはバンクーバー本社のカラーチームがデザインしています。厳しい自然環境の山々でのアクティビティや、毎日の暮らしの中で機能的な製品を着用するシーンに映える、美しく、オリジナルな色を生み出すこと。アークテリクスらしい最高のパフォーマンスを発揮する最高品質の製品に相応しいカラーを作ることが、カラーチームのミッションです。
従来、アウトドア用品メーカーやファッション企業でも自社内で持つことの少ない色彩デザイン部門に、アークテリクスは15人もの専門家を擁し、新しいカラーを開発しています。カナダ・ノースバンクーバーの天然色の大自然からのインスピレーションはもちろん、アクティビティの空間や地域や集団ごとの文化、数シーズン先に起こるであろう変化や、サステイナビリティー(環境保護)に関する動向なども分析し、まだ世界に存在しない新鮮なカラーを生み出します。例えば1着のアウターに採用するカラーを決める場合、同系色でも3色のカラーを採用し美しいコンビネーションを創造します。
ゴアテックスと共通のツールを使う。
自前でカラーチームを持つということは、カラーに初まり、クリエイションから、素材の選択、染色、テキスタイル、最終製品までのすべてに自社で責任をもつということです。ゴアテックスをラミネートしたハードシェルから、保温性抜群のインサレーションジャケット、ベースレイヤー、パンツ、バックパック、シューズまですべての製品で、納得するカラーの製品が完成するまでは「製品を作っては破壊する、試行錯誤のプロセス」を徹底的に繰り返します。
特にゴアテックスとは、太陽光をはじめとする様々な環境での自然光を再現するカラーオフィスと設備を共有し、あらゆるシチュエーションで素材の状態と発色を検査するツールを共有しています。デザイナーが素材メーカーや工場と同じ目線・同じ環境で製品作りに挑戦することで、業界スタンド―ドを超える耐久性と機能性を実現することが可能です。色から最終製品までそのすべてを第三者に依存するのではなく、自前でキュレーション(編集)して最後まで作ること。カラーデザインにおいても誰からも自由であることが、アークテリクスを特別な存在にしています。
ホフマンさんにとって「アークテリクス」とは何ですか?
アウトドアをする喜びを作りだす、世界最高の製品を生み出すことがアークテリクスの使命です。私自身アウトドアスポーツをする中で、毎日のようにギアを酷使し、変わりやすい天候の中でプロダクトを限界まで追い込み、問題点を修正してきました。デザインセンターは製品を生み開発する場所ですが、カラーはデスクで思いつくのではなく、フィールドから生まれるものです。 染色であれば経年変化や素材の変化への対応も視野に、環境に配慮した新しい染色や素材の採用にも取り組みます。空間や文化のトレンドを自前で分析し、最高のパフォーマンスを実現するために最善の方法を選択する。アークテリクスとはスポーツの喜びを生み出す文化そのもの。アークテリクスを通じて、たくさんの方にアウトドアを楽しんでほしいと考えています。
世界最高のレシピで純粋にクオリティを追求する
アークテリクスは人生だよ
デイビッド・ガードナーさん
DAVID GARDINER
Manager, ARC’One / アークワン マネージャー
「ARC’One」の役割は?
ようこそ!「ARC’One」ファクトリーへ!この工場はアークテリクスが生まれる場所であり、アークテリクスの最深部です。カナダ・ノースバンクーバーの自社工場であるARC’Oneは生産量では、アークテリクスの世界の10%程度のシェアですが、残る90%の生産の基準を作り、品質を担保する「物作りの心臓」と言えます。アークテリクスが求める世界最高品質のプロダクトにはすべてレシピがあり、ディテール、カット、製造方法、作業手順はそのレシピを通じてローカルから世界に発信されます。 デザインセンターとARC’Oneは常に新しいデザインと生産方法に挑戦し、細かな仕様変化もファイルされています。例えばアルファSVジャケットであれば190工程を259分、コールドWXパーカであれば325工程を796分、創業アイテムのAR₋395Aハーネスであれば152工程を107分、と複雑かつ手間のかかる作業のほとんどが、機械ではなく熟練の職人の手によって作り上げられます。 レーザーカットされたようなハイテク素材を使った最先端のアウトドアウェアやハードグッズでも、その立体的な縫製や熱成型モールディング、ライニングテープの貼り付けなどの工程は、クラフトマンたちの職人的な技術によって完成します。手作業による感性的な物作りは、世界最高のパフォーマンスを発揮するために不可欠なものです。
ガードナーさんにとって「アークテクリス」とは何ですか?
アークテリクスは私の仕事であり、人生です。私がアークテリクスに入社してから、アルファSVジャケットを生産しはじめたので、これで入社20年目。クライミングハーネスを作っていた頃に比べれば、コレクションの数も生産量も想像できないぐらい大きくなりましたが、最先端の素材を使って熟練のクラフトマンが物作りを続けている点はいまだ変わっていません。ARC’Oneでも昔私が「スパイダーマン」のシールを貼ったプレス機は現役ですし、私ももちろん現役です(笑)。
アークテリクスで働くクラフトマンたちは、世界中でアークテリクスの製品が愛され使われていることにとてもプライドをもっています。私自身も旅先で自分が作ったアークテリクス製品が使われている姿を見ることや、アークテリクスを通じて友人ができることに誇りをもっています。純粋にデザインとクオリティを追求することで生まれた製品が、世界中で「ロックスターみたいに」たくさんの人を喜ばせるなんて、これ以上に素晴らしい仕事はないと思いませんか?